朝晩の空気にキリッとした冷たい気配を感じる道東の秋。 サロマ湖畔にあるホタテ貝柱工場が冬の休業を目前に迎え、当社の『ホタテエキス』製造も忙しくなる季節です。 今回は大人の工場見学と称し、「ホタテ貝柱工場」では原料となるホタテの煮汁ができるまでの工程を、「北海道第二工場」ではホタテエキスの製造行程をご紹介します。和弘食品の強みのひとつ、“北海道食材から天然エキスを作る技術” を知っていただければ幸いです。 |
大人の工場見学① ~ホタテ工場編~
和弘食品のホタテエキスは、ホタテの貝柱を作る際にできる
『ホタテの煮汁』が原料となります。
北海道でホタテが有名と言えばオホーツク海岸にあるサロマ湖。
というわけでやってきましたサロマ湖へ!
小樽から高速道路を使って4時間半くらいでしょうか。
サロマ湖のホタテは肉厚で甘みがあり粒が大きく、クオリティの高いホタテの貝柱が作れます。その品質の高さが話題となり今では世界各地に出荷されるほどです。
今回足を運んだのは、サロマ湖・富武士漁港。
ちょうどこの日はお天気にも恵まれ、空の青と湖の青のコントラストがまぶしい!
ホタテ貝柱製造工場は目前が港なので、水揚げされたホタテは新鮮なまま工場へ運ばれます。
活きの良いホタテは茹でても殻からはずれにくいため、ストックヤードで約一日寝かせます。かといって死んでしまうと貝の口が開かないため、生かさず殺さず… という塩梅だとか。
ホタテは一度軽く熱を加え、身と殻をはがします。
むき身はベルトコンベアで運ばれ、ホタテの貝柱・ヒモ・ウロに分別。
ウロは廃棄になりますが、貝柱やヒモは食品加工され販売されます。
また、ホタテの殻は東北宮城のほうに送られ、牡蠣の養殖で種付けの土台に使われるそうです。
ホタテの煮汁は和弘食品が回収しホタテエキスやホタテパウダーを製造していますので、
よく考えると捨てるところが少ない、かなり優秀な貝であることがわかります。
さてお待ちかね、ホタテエキスの原料となる煮汁が出るボイル行程です。
例えて言うなら、ホタテのお風呂場。いい感じの湯けむり具合は、ちょっとした湯治場状態です。
この段階でホタテの旨みをギュッと閉じ込め、乾燥に移ります。
ホタテの煮汁はラインを通じてそのまま外のタンクへ貯蔵され、
タンクを搭載したトラックで回収して弊社の第二工場へと運ばれます。
メインの貝柱はばんじゅうに平らに並べられ、乾燥室へ移動。商品として全国をはじめ世界各国に送られます。
ホタテ漁は4~10月まで。
この期間で回収した煮汁を使うため、確保できる量は限られてきますが、
北海道の旬の食材からできる副原料を惜しみなく使わせていただいていることにあらためてありがたみを感じました。
撮影にご協力いただいた佐呂間漁業協同組合・ほたて貝柱生冷製造工場の皆様、ありがとうございました!
回収されたホタテの煮汁は、当社の「北海道第二工場」へ向かいます。